映画に感謝を捧ぐ! 「運命の銃爪(ひきがね)」

映画感謝人GHMです。

 今回はカール・フランクリン監督の「運命の銃爪(ひきがね)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 強盗殺人を犯した男女3人と

 彼らを追う刑事たちの運命を描いた本作は

 人間模様のスリルに重きを置いた犯罪映画であります。

 不協和音を抱えながら目的を果たそうとする2組のチームを交互に描きつつ

 段階的に結びつけていく作劇法と

 それぞれの地域が持つ「個性」を有効活用した映像表現が一体となる光景は

 私に「他者をうらやむ本能」と「欲心」が生み出す心理的落とし穴の恐怖と

 人間関係の変化によって発生するスリルとサスペンスの醍醐味を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (勧善懲悪の爽快感よりも「家族の絆を求める本能」と

 「外界&内面に潜む悪と闘うことの厳しさ」を強調した幕切れとなっている点も

 見逃せません。)

 まさに「精神重視型犯罪サスペンス」の一形態を示した作品であると言えるでしょう。

 不浄の富・人種・地域格差が人間心理に与える影響を

 娯楽性を失うことなく表現することに挑んだ本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。