映画に感謝を捧ぐ! 「さすらいの一匹狼」

 映画感謝人GHMです。

 今回はトニーノ・ヴァレリ監督の「さすらいの一匹狼」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 賞金稼ぎ「ランキー・フェロー」の活躍を描いた本作は

 変化球的な個性を持った西部劇であります。

 目的のためには他者の犠牲もいとわぬ冷徹な主人公と

 凶暴でありながらも人情のある悪人たちとの戦いを

 西部劇流アクション&音楽の限りを尽くして描くという試みは

 私に「暴力に善悪の隔てなし」という法則と

 イタリア流西部劇の「壮絶なる結婚」の形を示してくれました。

 (イタリア流西部劇ならではの「顔力」あふれる俳優・女優陣の勇姿が

 作品の味わいを高めている点も見逃せません。)

 まさに「勧善懲悪と反勧善懲悪の間に立つ」西部劇であると言えるでしょう。

 闘いのスリルと暴力の醜悪さが混ざり合うことによって生まれた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。