映画に感謝を捧ぐ! 「烙印の狼」

 映画感謝人GHMです。

 今回はバーナード・マックビーティ監督の「烙印の狼」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 

 アル・デューレンの小説「虎の夜」をもとにして作られた本作は

 西部劇らしからぬ空気が映画全体を覆う

 異色の西部劇であります。

 アメリカ西部劇の王道要素と犯罪映画&アクション映画の手法を

 兼ね備えた「復讐西部劇」を作るという試みは

 私に、60年代における「アメリカ西部劇の危機」と

 危機的状況の中でアメリカ西部劇の伝統を守ろうとする人々の

 試行錯誤の一形態に触れる機会をもたらしました。

 まさに「60年代アメリカ映画事情」の一端を象徴する

 歴史教科書的西部劇であると言えるでしょう。

 アメリカ西部劇史上まれに見る「撃ち合いの少なさ」と「爽快感の薄さ」が

 王道系西部劇の衰退と「陰性映画時代」の気配を感じさせる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。