映画に感謝を捧ぐ! 「キリング・ショット」
映画感謝人GHMです。
今回はアーロン・ハーヴェイ監督の「キリング・ショット」に
感謝を捧げようと思います。
夜のダイナーで繰り広げられる戦いの行方を描いた本作は
暴走する「複雑化の技法」が映画全体を押し流す光景に
圧倒される異色作であります。
単純明快にして凶暴な「アクション映画」に
過剰なまでの雑談の応酬&時間操作を加えることによって
複雑怪奇な映画へと変化させてしまうという恐るべき状況は
私に、複数の情報を制御することの難しさと
型どおりに進行するアクション映画のありがたみを体感する機会をもたらしました。
(B・ウィリス、F・ウィテカー、B・ドゥーリフといった有名人を
「看板」として用いることによって
作品の格上げを図ろうという戦略性が感じられる点も見逃せません。)
まさに「犯罪映画史上屈指の珍作」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
「Q・タランティーノ流」への憧れと軽量映画的戦略が
映画全体からにじみ出る本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。