映画に感謝を捧ぐ! 「ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録」
映画感謝人GHMです。
今回はジョン・マクノートン監督の「ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録」に
感謝を捧げようと思います。
連続殺人犯ヘンリー・リー・ルーカスの生涯をもとにして作られた本作は
猟奇性と冷徹さが共存する実話系映画であります。
猟奇殺人が「日常の営み」と化してしまった男の生き様を
過激にしてクールな残酷&性描写・実録的な映像表現
軽快さと不気味さを兼ね備えた音楽を駆使して描くという試みは
私に「ホラー映画とは趣の異なる怪奇恐怖」と
殺人の中毒性を目の当たりにさせられる時間をもたらしました。
(主人公とその周辺のみを描くことに徹する精神
「状況説明を最小限度にとどめる」作劇法
「意図的に結論を不明瞭化する」幕切れが
鑑賞者の想像力を刺激し、思考力を高める作用をもたらしている点も見逃せません。)
まさに「静かなる異常心理映画」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
映画史に多大な貢献を果たした「凶悪犯」の日常を
善悪の二元論を超越した目線と最小限度の暴力描写で描くことに挑んだ本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。