映画に感謝を捧ぐ! 「ランブルフィッシュ」
映画感謝人GHMです。
今回はフランシス・フォード・コッポラ監督の「ランブルフィッシュ」に
感謝を捧げようと思います。
S・E・ヒントンの小説「非行少年 ランブルフィッシュ」を
彼自身の脚色によって映画化した本作は
映像とストーリーが最高の相性で結ばれた青春映画であります。
白黒映像の中で「闘魚」をカラーで写す色彩感覚
軽妙且つ技巧的でありながらも陰鬱な雰囲気を放つ映像
極道映画と純文学が融合したかのようなストーリーが一体となる光景は
私に「台詞以上のメッセージ性を宿した」映像の素晴らしさと
「破壊的な力を振りかざすことを唯一の生とする」人生の空しさ
本人の意志を超えて増大していく「評判」の恐ろしさを目の当たりにする機会をもたらしました。
(主演男優M・ディロン&M・ロークが放つ退廃的ムードが
作品のメッセージ性を高めている点や
悲劇的でありながらも「ささやかな希望と開放感」を感じさせる幕切れへと
着地している点も見逃せません。)
まさに「陰性青春映画界」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。
70年代的苦味と80年代的軽快さの間に立つかのような本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。