映画に感謝を捧ぐ! 「エコーズ」

映画感謝人GHMです。

 今回はデヴィッド・コープ監督の「エコーズ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 リチャード・マシスンの小説「渦まく谺」をもとにして作られた本作は

 王道的でありながらも苦味の利いた怪奇系サスペンス映画であります。

 潜在的資質に翻弄される夫

 父と同じ資質を持ちながら、環境に適合していく息子

 夫と息子の行動を理解できず、苦悩する妻の姿を

 ホラー的でありながらも残酷描写を抑制した表現法で描くという試みは

 私に「天与の才能」がもたらす恩恵&呪いと

 正義漢と家族愛の両立を保つことの難しさについて

 考えさせられる機会をもたらしました。

 (問題解決を成し遂げながらも不安の影がつきまとう結末となっている点も見逃せません。)

 まさに「サスペンス風味の運命論+家族論」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 娯楽要素を保ちながら、能力と人生の関係を描くことに挑戦した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。