映画に感謝を捧ぐ! 「消されたヘッドライン」

 映画感謝人GHMです。

 今回はケヴィン・マクドナルド監督の「消されたヘッドライン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 2003年にイギリスで放送されたTVドラマをもとにして作られた本作は

 アメリカ風味とヨーロッパ風味が程よく配合された陰謀劇であります。

 陰謀劇の法則に従って進行する物語を

 映像技とスピード感で強化するアメリカ映画的スタイルと

 愛憎&陰謀の絆で結ばれた人間関係と

 「壮大なる陰謀劇」を最終局面においてひっくり返す手法によって

 苦味の利いた幕切れを生み出すヨーロッパ映画的スタイルが

 一体となる光景は

 私に「異文化のせめぎ合いがもたらす化学反応」と

 「万事解決のハッピー・エンド」とは一味違う結末の味を堪能する機会をもたらしました。

 (俳優・女優陣の持ち味を重視したキャスティングによって

 「スター映画」としての魅力を兼ね備えた作品となっている点も見逃せません。)

 まさに「異文化交流系映画」の一形態を世に示した作品であると言えるでしょう。

 巧妙なる「スケール感の拡大→縮小」と躍動感のある映像&ストーリーが冴え渡る本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。