映画に感謝を捧ぐ! 「すてきな片思い(1984年版)」

映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・ヒューズ監督の「すてきな片思い(1984年版)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 16才の誕生日を迎えた少女の

 奇妙な運命を描いた本作は

 軽業的魅力と王道の心地よさを兼ね備えた恋愛喜劇であります。

 格差恋愛劇の王道を着実に抑える堅実さ

 「アメリカの階級社会ぶり」を冷静且つ穏やかに見つめる目線

 不良的行為をコミカルに描きつつ、「大人の理性&愛」を示すことによって

 硬軟のバランスを保ち続ける平衡感覚

 環境・年代差&意思疎通のズレが生み出す「偶然の連鎖」を

 巧みに操ることによって人間関係を深めていく作劇的技術力

 軽妙なる映像表現・80年代の空気を感じさせる音楽が一体となることによって

 漫画的なストーリーを「論理的破綻やご都合主義をほとんど感じさせない物語」へと

 改造していく光景は

 私に「和み・笑い・感動」を共有する時間と

 説教臭を感じる事なく「アメリカ社会」の一端に触れる機会をもたらしてくれました。

 (「死や不幸によって感動を煽る手法」や「憎まれ役」に依存することなく

 人間模様のスリルと感動を生成している点も見逃せません。)

 まさに「堅実にして人間味のある」恋愛喜劇であると言えるでしょう。 

 少女漫画・青春映画・家族劇の持ち味がバランス良く配合された本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。