映画に感謝を捧ぐ! 「パンズ・ラビリンス」
映画感謝人GHMです。
今回はギレルモ・デル・トロ監督の「パンズ・ラビリンス」に
感謝を捧げようと思います。
内戦時代のスペインで暮らす少女「オフィリア」の
奇妙な冒険を描いた本作は
ファンタジーと史劇が共存する異色作であります。
現実の世界と幻想の世界を彷徨いながら
「真の居場所」を得るための試練に挑むヒロインと
彼女を取り巻く人々の運命を
ロールプレイング・ゲームと戦争映画を融合させたかのような
演出・色彩・キャラクターを駆使して描くという
軽業的な挑戦は
私に「対照的な文化が交わる」事によって生じる化学反応の醍醐味と
「神話世界の住人」を信じる心が現実を変える力となる
光景を目の当たりにする機会をもたらしました。
(「荒唐無稽に見えて筋の通った幕切れ」が
悲劇とハッピー・エンドの間に立つかのような感覚をもたらしている点も見逃せません。)
まさに「残酷童話」の新次元を世に示した作品であると言えるでしょう。
ファンタジー風味あふれる色彩&美術感覚と「歴史の暗部」から目を背けない目線によって
「現実逃避なきおとぎ話」となった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。