映画に感謝を捧ぐ! 「ビフォア・サンライズ 恋人たちの距離」
映画感謝人GHMです。
今回はリチャード・リンクレイター監督の「ビフォア・サンライズ 恋人たちの距離」に
感謝を捧げようと思います。
偶然の出会いから始まった奇妙な2人旅を描いた本作は
大胆にして細心な恋愛映画であります。
約1日の会話と旅を「映画」の領域にまで高めようという挑戦的発想と
悪人や劇的な事件に背を向けて、会話によって交流を深め
相手と自分自身を知っていく喜び
ドキュメンタリー的映像美・異国情緒あふれる音楽を重視する繊細さが
一体となる光景は
私に、映画作りにおける「スケール感を抑制する」事の大切さと
恋愛劇における「ムード作り」の大切さを再認識する機会をもたらしました。
(「ハリウッド流ハッピー・エンド」とは一味違う、情緒あふれる幕切れが
作品の味わいを高めている点も見逃せません。)
まさに「文学的観光旅行映画」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
極限まで限定された人間関係と時間によって
精神的広がりと静かなる癒しをもたらした本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。