映画に感謝を捧ぐ! 「デビル(2010年版)」

映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・エリック・ドゥードル監督の「デビル(2010年版)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 高層ビルのエレベーターに閉じこめられた

 男女5人の運命を描いた本作は

 軽やかにして情のあるホラー映画であります。

 「エレベーターとその周辺」という空間的制約の中で

 軽量映画的スピード感&お化け屋敷的な怪奇描写を駆使する事によって

 外見以上のスケール感を感じさせる物語が生成されていく光景は

 私に「ルールに縛られることによって成長していく」物語」と

 「一定の情報を与えることによってスリルを高めていく」技法の醍醐味を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「どんでん返し」とは異なる逆転を見せる幕切れが

 ある種の癒し要素となっている点も見逃せません。)

 まさに「空間制約系ホラー映画」の極みをめざした作品であると言えるでしょう。

 M・N・シャマラン流ハッタリ精神&人情と

 「意外な展開」による驚かせに背を向けた直球精神が

 奇妙なバランスで共存する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。