映画に感謝を捧ぐ! 「悪魔の追跡」
映画感謝人GHMです。
今回はジャック・スターレット監督の「悪魔の追跡」に
感謝を捧げようと思います。
謎の一団による「儀式」を目撃したことによって命を狙われた
男女4人の運命を描いた本作は
軽量映画的スタイルで「恐怖」の本質に迫る作品であります。
派手な特殊効果を最小限度にとどめ
「敵軍の正体を曖昧にする」・「何気ない光景を怪奇的に表現する」
「奇襲的にトラブルを仕掛ける」・「主人公一行を段階的に孤立化させる」技法によって
活劇的スリルと怪奇恐怖を高めていくという試みは
私に、「理解できない&周りの人間を信じられない」事こそが恐怖の根源である事と
物事は見せ方次第でいかようにも変化する存在であることを
再認識する機会をもたらしました。
(生身の人間&動物による「肉体的リスクを背負った」アクション・シーンと
1970年代のアメリカを覆う「反抗精神」を象徴するかのような
「奇襲的且つ意地の悪い幕切れ」が
作品の恐怖要素を高めている点も見逃せません。)
まさに「人生の不確実性」と「アメリカ社会に潜む潜在的恐怖」を体現した
アクション・ホラー映画であると言えるでしょう。
命がけで生み出された「カー・アクション」と
闇と炎に彩られた「儀式シーン」が
SFX・CG満載のアクション&ホラーとは異なる「生々しい恐怖」を生み出した本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。