映画に感謝を捧ぐ! 「チェーン・リアクション(1996年版)」
映画感謝人GHMです。
今回はアンドリュー・デイビス監督の「チェーン・リアクション(1996年版)」に
感謝を捧げようと思います。
「水素エネルギー」を巡る陰謀に巻き込まれた
研究員の運命を描いた本作は
華々しくも意地悪なアクション映画であります。
逃亡アクションの王道とA・デイビス監督の「シカゴ愛」が
融合することによって作られたアクション・シーン
頭脳労働者らしからぬ奮闘ぶりを見せる主人公
不協和音に包まれた敵組織&状況に流され続けるFBI
竜頭蛇尾感あふれるストーリーが一体となる光景は
私に「壮大すぎる構想がもたらす内部崩壊」によって
王道的作品が「アクション映画を皮肉った作品」と化していく状況を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(主人公の活躍ぶりが「陰謀者に操られた結果」であることを示す終幕が
作品の苦味を高めている点も見逃せません。)
まさに「ブラック・ユーモア系アクション映画」の1形態を示した
作品であると言えるでしょう。
K・リーブス&M・フリーマンの持ち味・1990年代の気風
陰謀劇の方程式が奇妙なバランスで融合することによって生じた
映画的化学反応によって
作り手の意図を超えた映画となってしまった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。