映画に感謝を捧ぐ! 「フリーランサー NY捜査線」

映画感謝人GHMです。

 今回はジェシー・テレロ監督の「フリーランサー NY捜査線」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 亡き父の跡を継ぎ、警官となった男の運命を描いた本作は

 警察映画でありながら極道映画のような気配を放つ作品であります。

 悪行から足を洗い、正義の道を歩もうとする人間が

 

 腐敗刑事による「教育」によって新しい悪の形に染められていく光景を

 アクション映画的軽快さで表現するという試みは

 私に「悪のスキルと精神によって正義を行う」醍醐味と

 2000年代以降の世界を覆う「混沌」が

 軽量娯楽映画ですら「正義漢あふれる警官」を描きづらい映画界を生み出したことを

 再認識させられる機会をもたらしました。

 (「勧善懲悪とも悪の勝利とも解釈できる」幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「腐敗警察映画」の1形態を示した作品であると言えるでしょう。

 娯楽要素を失うことなく

 正義と悪を「近しい存在」として描くことに挑んだ本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。