映画に感謝を捧ぐ! 「彼の更正」

 映画感謝人GHMです。

 今回はギルバート・M・アンダーソン監督・出演の「彼の更正」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 悪の道に生きる男の運命を描いた本作は

 外見以上の過激さに満ちた作品であります。

 「C・チャップリン主演のコメディ」を起点としながら

 シリアスな方向に進んでいくストーリーと

 サイレント時代の映画としては珍しい「悪が断罪されない&鑑賞者の想像にゆだねる」幕切れは

 私にサスペンス映画とは異なる形態の「予測を超えるストーリー展開」と

 ハリウッド流ハッピー・エンドの持つ「胡散臭さ」の一端を

 同時体験する機会をもたらしました。

 (後年の西部劇&怪奇映画で使われる状況&演出法が

 使われている点も見逃せません。)

 まさに「ジャンル融合型映画」の幕切れを告げた作品であると言えるでしょう。

 冒頭のみの登場でありながら「映画の均整を崩すほどの存在感」を示すC・チャップリン

 犯罪小説の1場面を映画化したかのような内容に驚かされる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。