映画に感謝を捧ぐ! 「ネバー・ダイ・アローン」

 映画感謝人GHMです。

 今回はアーネスト・R・ディッカーソン監督の「ネバー・ダイ・アローン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ドナルド・ゴインズの実話系小説をもとにして作られた本作は

 

 バイオレンスと教訓性が奇妙なバランスで共存する極道映画であります。

 ドラッグ売買の世界に生きた男の「快楽と死」を

 変化球的な時系列で描きつつ

 人間の心に潜む「悪魔」をえぐり出したストーリー

 様々な色彩を操ることによって

 サスペンス性と神秘性を高めていく映像技

 多彩な音楽&挿入曲

 純粋善を廃し、安易な共感を断ち切ったキャラクター造形が一体となる光景は

 私に「悪」という存在の中毒性・行動と結果の関係

 マイナスの感情が人間に与える影響を

 説教臭を感じさせることなく表現する技法の1形態と

 断片的な情報がパズルの如く結びついていく感覚を

 同時体験する機会をもたらしました。

 (アクションの迫力&スリルよりも「暴力の残虐性」に重きを置いたアクション・シーンと

 極道映画らしからぬ「神秘性」に満ちた幕切れが

 

 作品世界に「宗教映画風味」をもたらしている点も見逃せません。)

 まさに「凶暴なる人生論」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 

 悪のブラック・パワー&アメリカン・ドリームに支配された世界を通じて

 人間社会の暗部をえぐり出す本作と

  

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。