映画に感謝を捧ぐ! 「結婚哲学」

映画感謝人GHMです。

 今回はエルンスト・ルビッチ監督の「結婚哲学」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ロタール・シュミットの戯曲をもとにして作られた本作は

 技巧と品格にあふれた恋愛劇であります。

 不倫映画の王道に沿って進行するストーリーを

 数学的計算に基づく動作設計・サイレント的肉体言語&最小限度の説明

 上品でありながらもエロティシズムを感じさせる映像技を駆使して描くという試みは

 私に「想像力をかき立てられる感覚」・「男女関係の神秘性」

 「背徳的状況を映像的インパクトに頼ることなく表現する妙技」を堪能する機会をもたらしました。

 (女性の強さと男性の純情さを象徴するかのような

 「ハッピー・エンド」へと着地している点も見逃せません。)

 まさに「純文学的不倫映画」と呼びたくなる作品であるといえるでしょう。

 ユーモア・スリル・ロマンスが最高級のバランスで共存する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。