映画に感謝を捧ぐ! 「サイコ(1960年版)

 映画感謝人GHMです。

 

 今回はアルフレッド・ヒッチコック監督の「サイコ(1960年版」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ロバート・ブロックの同名小説をもとにして作られた

 人気シリーズ?の1作目となる本作は

 映画業界の「TV対策」として生を受けながら

 映画史を揺るがす怪作へと変化したサスペンス映画であります。

 陰影・音声・撮影法の限りを尽くして生成された

 白黒映画最大級の恐怖とエロティシズム

 犯罪映画のスリル&サスペンスと

 都市生活&「近代的親子関係」の暗部が

 融合することによって生み出されたストーリー

 上品でありながらも不安をかき立てる音楽

 不気味な躍動感を放つオープニング映像

 主演男優A・パーキンスの「繊細なる怪演」が一体となる光景は

 私に「心理状態を映画的に表現する手法」・「社会性と猟奇性の共存」

 「黒白付けがたいキャラクター作り」・「白黒映像の醍醐味」を

 同時体験する機会をもたらしました。

 (「虚言を並べる事なく鑑賞者を欺く」作劇法が用いられている点も見逃せません。)

 まさに「後年の犯罪映画・怪奇映画・ホームドラマ」に対する道しるべとなった

 歴史的作品であると言えるでしょう。

 

 A・ヒッチコック監督の映画化力&意地の悪さと

 近代社会に潜む「社会的悪魔」が交わることによって

 娯楽サスペンスから「鑑賞者&出演者の人生を支配するモンスター」へと

 変化してしまった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。