映画に感謝を捧ぐ! 「掠奪の町」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョージ・マーシャル監督の「掠奪の町」に

 感謝を捧げようと思います。

 南北戦争直後のテキサスに生きる

 流れ者2人の闘いを描いた本作は

 各種映画要素がひしめき合う、異色の西部劇であります。

 西部劇流アクション・陰謀&人間模様・ユーモア・社会派要素を

 物語上のバランスを気にすることなく詰め込むことによって

 「シリアスとコメディの間に立つかのような西部劇」が生成されるする光景は

 私に、物語作りにおける「硬軟のバランス感覚を保つ」事と

 時代の過渡期における「人間関係を維持する」事の難しさを

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「勧善懲悪的でありながら英雄礼賛的でない」幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「闇鍋風味の西部劇」と呼びたくなる怪作であると言えるでしょう。

 二転三転する人間関係&複雑怪奇化する情勢が

 歴史の無常さ&雄大さを体現する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。