映画に感謝を捧ぐ! 「金星ロケット発進す」

 映画感謝人GHMです。

 今回はクルト・メーツィヒ監督の「金星ロケット発進す」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 スタニスワフ・レムの小説「金星応答なし」を

 もとにして作られた本作は

 冒険のスリル・神秘性・教訓性が共存する作品であります。

 漫画的メカデザイン・特撮系映像技・国際色豊かなキャラクターによるスケール感の生成

 「情報を段階的に見せていく」ことによるスリル&サスペンスの維持

 理論的に状況を語ることによる説得力の確保

 硬軟合わせ持つ音楽が一体となる光景は

 私に「多種多様な技術が集結することによって誕生したSF映画」の醍醐味を

 満喫する機会をもたらしました。

 (説教集をほとんど感じさせることなく「メッセージ」を伝える幕切れが

 作品に程よい苦味を与えている点も見逃せません。)

 まさに「娯楽性と社会性が幸福な結婚の形」を世に示したSF映画であると言えるでしょう。

 侵略SFを変化球的に加工したストーリーと

 素朴でありながらも「SF的楽しさ」に満ちた映像が冴え渡る本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。