映画に感謝を捧ぐ! 「陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル」

映画感謝人GHMです。

 今回はディート・モンティエル監督の「陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 30才で警官となった男と彼を取り巻く人々の

 

 運命を描いた本作は

 陰鬱にして複雑な警官映画であります。

 「警官映画の方程式」の1つを

 娯楽要素を抑制し、「2つの時代を渡り歩くこと」手法を取ることによって

 複雑怪奇なストーリーへと変化させるという試みは

 私に「何者も過去の罪からは逃れ得ない」法則の強大さ

 犯罪が「組織の論理と人情」によって正義と見なされる事の恐ろしさ

 刑事映画をSF的に表現したかのような感覚を

 同時体験する機会をもたらしました。

 (「警察の腐敗構造」を象徴するかのようなハッピー・エンドとなっている点も見逃せません。)

 まさに「時間旅行&組織論入り警官映画」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 「正義の警察官」がファンタジーと化していく時代と

 2010年代のアメリカを覆う「陰鬱感」を象徴する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。