映画に感謝を捧ぐ! 「サイレント・マウンテン」
映画感謝人GHMです。
今回はソニー・オグーナ監督の「サイレント・マウンテン」に
感謝を捧げようと思います。
冬の山小屋で一夜を過ごすことになった
男女4人の運命を描いた本作は
外見以上の「有益さ」を持ったホラー映画であります。
「性行為→死」・「単独行動を取る者から消されていく」
「危機によってタフネスを身につけるヒロイン」といったホラー映画の定番要素
寒々とした映像・適度な過激さ&スピートによって「滑稽化」を抑制した残酷描写
TVゲーム風味のモンスターが一体となる光景は
私に、ホラー映画における「雰囲気作り」の大切さを目の当たりにする機会と
ホラー映画とは「命と死は表裏一体である」・「人間は社会と接点を持つことなしには
生きられない存在である」・「逆境が人の潜在力を目覚めさせる」ことを
世に示すために生を受けたのではないか?という仮説を立てる時間を
もたらしてくれました。
(「ハッピー・エンド」の形態を取りながら安心感を感じさせない幕切れが
「人生」を象徴している点も見逃せません。)
まさにTVゲーム文化とホラー映画の伝統が生んだ
「考えながら鑑賞すべき」ホラー映画であると言えるでしょう。
人間模様を最小限度にとどめ、早急に「ホラー的展開」へと向かうことによって
物語の長尺化による「突っ込み目線」の生成を防ぎ
すべての謎を解明しない事によって「想像の楽しさ」を与えてくれるサービス精神に
心打たれる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。