映画に感謝を捧ぐ! 「ビッグ・アメリカン」
映画感謝人GHMです。
今回はロバート・アルトマン監督の「ビッグ・アメリカン」に
感謝を捧げようと思います。
アーサー・コビットの舞台「Indians」をもとにして作られた本作は
R・アルトマン監督の「反権威精神」が生んだ異色の西部劇であります。
大作感あふれる土地・人員・道具類を駆使して
壮大にして滑稽な「英雄伝説の舞台裏」を描くことによって
アメリカ建国史&アメリカ流英雄願望を「笑い所」にしてしまうという
大胆不敵な挑戦は
私に「英雄伝説を生み出そうとする人間」が持つ
パワフルにして偽善的なエネルギーと
「歴史の内幕をのぞき見る」事がもたらす
楽しさ・恐怖・空しさが入り交じった感覚を体感する機会をもたらしました。
(「明るくも欺瞞的なハッピー・エンド?」と呼びたくなるような幕切れが
作品の苦味を高めている点も見逃せません。)
まさに「ブラック・ユーモア系西部群像劇」と呼びたく作品であると言えるでしょう。
「西部劇の伝統的人物配置」を意地悪く加工することによって
アメリカ史の光と闇をユーモラスにえぐり出す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。