映画に感謝を捧ぐ! 「レオパルドマンー豹男」

映画感謝人GHMです。

 

 今回はジャック・ターナー監督の「レオパルドマンー豹男」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 コーネル・ウールリッチの小説「ブラック・アリバイ」を

 もとにして作られた本作は

 「恐怖は想像より生じる」という言葉を

 映画的に立証することに挑んだサスペンス・ホラーであります。

 映像的過激さを最小限度にとどめ、

 サスペンス的映像技とホラー的音響効果を融合させることによって

 「神秘性のある画」を追求した演出と

 謎めいたキャラクター&アニマル・パニック映画的状況を配列しながら

 肩透かしを食わせるかのように進行するストーリーが一体となる光景は

 私にモンスターや心霊現象よりも親近感の持てる恐怖と

 エンターテイナーの心中における「狂気と良心の葛藤」に触れるをもたらしました。

 (勧善懲悪的でありながらも「正義の勝利」を感じさせない幕切れが

 人間社会の持つ「怪奇性」を体現している天も見逃せません。)

 まさに「思考型の恐怖」に満ちた怪奇映画であると言えるでしょう。

 サスペンス・ホラーの衣をまといながら

 人間の暴力的衝動&自己に対する疑心がもたらす悲劇を描いた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。