映画に感謝を捧ぐ! 「ジャーヘッド」

 映画感謝人GHMです。

 今回はサム・メンデス監督の「ジャーヘッド」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 アンソニー・スオフォードの著書「ジャーヘッド アメリ海兵隊員の告白」を

 もとにして作られた本作は

 他の戦争映画とは異なる空気に満ちあふれた作品であります。

 戦争映画的アクションシーン&感動誘発描写を最小限度にとどめ

 青春映画・冒険映画・異常心理劇を融合させたかのような映像・音楽・ストーリーを駆使して

 戦場が「日常」と化した世界を描くという試みは

 私に「戦争が人間に与える心理効果」の恐怖と

 徹底した米軍目線で描きながらも「英雄礼賛ムード」に陥らない戦争映画を作ることが可能であることを

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (静かなる残忍さと苦味に包まれた幕切れが「戦争の空しさ」を体現している点も見逃せません。)

 まさに「精神重視型戦争映画」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 戦意高揚とも反戦にも与さない「冷徹なる目線」で湾岸戦争を見つめた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。