映画に感謝を捧ぐ! 「ある日どこかで」
映画感謝人GHMです。
今回はジュノー・シュウォーク監督の「ある日どこかで」に
感謝を捧げようと思います。
リチャード・マシスンの同名小説をもとにして作られた本作は
論理性よりも神秘性に重きを置いた恋愛映画であります。
時間旅行SFと恋愛映画を
科学要素をほとんど用いることなく融合させるという大胆な作劇法
1910年代の「空気」を再現した舞台&衣装・品格とファンタジー性を兼ね備えた音楽
俳優・女優陣の舞台的演技が一体となることによって生じる「ファンタジー的科学反応」は
私を「時間の枠を超えた観光旅行」へと誘うと同時に
浮世離れした状況に対する「突っ込み目線」を
映像・音楽美によって抑制する妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドと悲劇の中間に立つ幕切れが
作品の神秘性を高めつつ、現実の苦味を写し出している点も見逃せません。)
まさに「ムード派SF・ラブストーリー」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
映画の持つ「夢工場」精神と
方向性の異なる概念を合体させる実験精神によって生を受けた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。