映画に感謝を捧ぐ! 「アスファルト・ジャングル」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・ヒューストン監督の「アスファルト・ジャングル」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 W・R・バーネットの同名小説をもとにして作られた本作は

 クールにして人間的な泥棒映画であります。

 娯楽的アクションや技巧的表現を最小限度にとどめ

 人間模様・知的ゲーム感覚・善悪の枠を超えた目線を駆使して

 「犯罪計画」の行方を描くという試みは

 私に「犯罪のスリル&精神的毒性」・「犯罪映画における背景&段取り描写の重要性」を

 「計画と精神状態の密接な関係」を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (J・ヒューストン監督ならではの「人生の皮肉&空しさ」に満ちた幕切れが

 作品にブラック・ユーモア&人生論風味を与えている点も見逃せません。)

 まさに「人情と不人情が交錯する犯罪映画」であると言えるでしょう。

 犯罪者を「悪役」ではなく「人間」として描く精神と

 静かさと激しさをバランスよく使い分けた会話&行動描写によって

 後年の犯罪映画に対する道しるべとなった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。