映画に感謝を捧ぐ! 「じゃじゃ馬ならし(1967年版)」

 映画感謝人GHMです。

 今回はフランコ・ゼフィレッリ監督の「じゃじゃ馬ならし(1967年版)」に

 感謝を捧げようと思います。

 ウィリアム・シェイクスピアの同名戯曲をもとにして

 1967年に作られた本作は

品格と親しみやすさが奇妙なバランスで共存する恋愛喜劇であります。

 

 1950~60年代のヨーロッパ特有の「封建的男女関係」に

 支配されたストーリーが

 アイドル映画的キャスティング・豪華絢爛たる舞台+衣装+人海戦術

 軽快にして上品な音楽・舞台的台詞回し&動作によって

 

 突っ込み要素&男尊女卑ムードを覆い隠すほどの

 「歴史大作的風格」を持った映画へと変化していく光景は

 私に「大作感あふれる美術・俳優&女優陣によって

 説教臭&時代の差を感じさせないようにする」妙技を示してくれました。

 (アクションに不向きな服装で繰り広げる

 活劇&喜劇的アクション・シーンの数々と

 映画と舞台を融合させたかのような盛り上げ方で

 「じゃじゃ馬ならし」という題名と封建的価値観を象徴する

 幕切れへと着地している点も見逃せません。)

 まさに「文芸的ドタバタ・ラブコメディ」の称号にふさわしい作品であるといえるでしょう。

 W・シェークスピアの時代を支配する空気・アメリカ映画的大作志向

 イタリア映画的サービス精神が融合することによって生を受けた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。