映画に感謝を捧ぐ! 「ブリット」

映画感謝人GHMです。

 今回はピーター・イエーツ監督の「ブリット」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 

 ロバート・L・パイクの小説「MUTE WITNESS」をもとにして作られた本作は

 後年の刑事映画に様々なヒントを与えた歴史的刑事映画であります。

 暴力・策謀・葛藤に彩られた人間模様をクールに描いたストーリー

 現地ロケの効能・運転技術・映像技

 危険を恐れぬチャレンジ精神の限りを尽くして

 生み出されたカー・アクション

 ホラー映画インパクトを持った被害者の姿

 主演男優S・マックイーンの「絵的な格好良さ」に満ちた動作

 上品でありながらも絶妙の盛り上げぶりを見せる音楽が一体となる光景は

 私に「暴力と死」が日常と化した人間の姿と

 方程式的な物語に説得力を与える妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (勧善懲悪的な物語でありながら

 1960年代後半のアメリカを覆う「権力不信」を宿している点や

 映画的盛り上げを抑制した静かな幕切れが

 作品の現実感を高めている点も見逃せません。)

 まさに「冷徹な外見に熱い魂を秘めた」刑事映画であると言えるでしょう。

 

 1960年代後半に始まった「アメリカ映画革命」の一翼を担うと同時に

 刑事映画の歴史における「大いなる一歩」となった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。