映画に感謝を捧ぐ! 「72時間(2008年版)」
映画感謝人GHMです。
今回はカスパー・バーフォード監督の「72時間(2008年版)」に
感謝を捧げようと思います。
殺人の濡れ衣を着せられた弁護士「ヨナス」の
危険な72時間を描いた本作は
サスペンス映画史上屈指の「ダーティーな作劇法」を誇る作品であります。
トラブルの連打によって「悪」に染まっていく主人公
「少ない登場人物を運用することによって、状況を二転三転させていく」
手法によって作られたストーリー
娯楽映画的でありながらも陰鬱な空気を放つアクション・シーンが一体となる光景は
私に「アメリカ映画的スタイルとデンマーク気質が奇妙なバランスで共存する」姿を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪的ハッピー・エンドでありながらも暗い影を宿す幕切れが
作品の苦味を高めている点も見逃せません。)
まさに、悪役レスラー風味漂う「巻き込まれサスペンス映画」であると言えるでしょう。
暴走する「意外性の追求」と
善と悪を「紙一重の存在」としてとらえる精神によって生を受けた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。