映画に感謝を捧ぐ! 「キリング・フィールド」
映画感謝人GHMです。
今回はローランド・ジョフィ監督の「キリング・フィールド」に
感謝を捧げようと思います。
シドニー・シャンバーグ&ディス・プランの実話をもとにして作られた本作は
複数の顔を持った実話系映画であります。
1970年代のカンボジア情勢に対する1考察・激動の時代を生きるサバイバル
「力による解決」の限界を示すメッセージ
ジャーナリズムの意義&偽善性の提示・精神支配のプロセスが
1作品の中で共存していく光景は
私に、「一方的目線」という批判に耐えてでも
カンボジア情勢の一端を伝えようという意志の力
人類史の光と闇・正義を振りかざす人間達に潜む危険要素を
目の当たりにさせられる機会もたらしました。
(「実体験の重み」を重視したキャスティング
状況説明をほとんど行わず、「鑑賞者自身が考える」事を余儀なくされる状況に
追い込む事によって
脳力を高め、学びの機会を与える作品となっている点や
「感動的なハッピー・エンド」でありながらも苦い後味を残す結末が
「人類史」を体現している点も見逃せません。)
まさに「鑑賞者の精神力&考察力に挑みかかる」陰性歴史絵巻であると言えるでしょう。
歴史の「美しくも偽善的な光」を象徴するJ・シャンバーグと
「苦い現実」を象徴するD・プランの男気と
美しさ・残酷さ・反娯楽的な冷徹さを兼ね備えた映像&ストーリーによって
私に様々な感情をもたらした本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。