映画に感謝を捧ぐ! 「ミッシング・テープ」

映画感謝人GHMです。

 今回はドミニク・ペレス監督の「ミッシング・テープ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 友人の誕生日を祝うため

 冬の山荘へ向かった男女5人の運命を描いた本作は

 人生に対する「メッセージ」を感じさせる疑似実録映画であります。

 男女5人に降りかかる「変態系・怪奇系・災害系トラブル」の連打を

 娯楽的盛り上げをほとんど行うことなく描くことによって

 人生は「不条理にして退屈な物語」と成りうることを世に示そうという試みは

 

 私に「文学性を一切感じさせることなく文学的主張を行う」手法と

 「他者の不幸を冷めた目で見てしまう」本能の存在を

 思い知らされる機会をもたらしました。

 (「敵」の目線を疑似体験させているにもかかわらず

 突如として訪れる幕切れが

 人生の不確実性を写し出している点も見逃せません。)

 まさに「人生訓系不条理ホラー」と呼びたくなる怪作であると言えるでしょう。

 映画全体を覆う「胡散臭さ・理不尽さ・退屈さ」が

 人生のマイナス面を受け止めるための「試練」を感じさせる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。