映画に感謝を捧ぐ! 「チャップリンの冒険」

映画感謝人GHMです。

 今回はチャールズ・チャップリン監督・主演の「チャップリンの冒険」に

 感謝を捧げようと思います。

 C・チャップリン扮する脱獄囚の奇妙な逃避行を描いた本作は

 シリアスとコメディの近似性をエネルギッシュに写し出した作品であります。

 「脱獄」という状況をサイレント喜劇化するという大胆な発想

 五体を駆使したスリルと笑いに満ちあふれたアクション・シーン

 肉体言語のみで展開される「心理戦」のスリル

 

 息つく暇もなく訪れる「トラブル」の連打にさらされながらも

 マイペースを貫くC・チャップリンの勇姿が一体となる光景は

 私に「物語作りにおけるサスペンス要素の重要性」と

 「危機的状況をクールに乗り切る」アウトロー系ヒーローの醍醐味を

 同時体験する機会をもたらしました。

 (ユーモラスな雰囲気の中に「孤独」を宿した幕切れが

 主人公の宿命を暗示している点も見逃せません。)

 まさに「脱獄喜劇」の雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。

 活劇性と喜劇性の調和・知力&体力の限りを尽くして危機を乗り切る主人公の姿

 絶妙の計算によって作られた「サスペンス風味の笑い所」によって

 後年の逃亡アクション映画に対する道しるべとなると同時に

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。