映画に感謝を捧ぐ! 「セットアップ」

 映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はマイク・ガンサー監督の「セットアップ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 500万ドル相当のダイヤを巡る争いを描いた本作は

 外見以上の「策士ぶり」を誇る犯罪映画であります。

 多くの登場人物を絡ませることによって「単純な状況」を複雑化する手法

 悪辣さと人情を兼ね備えたキャラクター

 映像的派手さを抑制したアクション・シーン

 状況を滑らかに進めることによって「警察の不在」による違和感を薄める戦術が

 一体となる光景は

 私に「ホームドラマ気分で犯罪アクションを見る」感覚と

 「暴力的&残酷な場面を巧みに穏健化する」妙技を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「アクション映画的解決法」を皮肉りながらも

 

 穏やかさを感じさせる幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「軽妙にして人間味のある」アクション映画であると言えるでしょう。

 欲得&暴力渦巻く世界の中で

 秘かに輝く「人情」に心和まされる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。