映画に感謝を捧ぐ! 「変態村」

 映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 

 今回はファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督の「変態村」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 クリスマス・コンサートのために南仏へと向かった歌手

 「マルク」を襲う災厄を描いた本作は

 陰鬱なる恐怖と病的な愛が作品全体を支配する怪作であります。

 怪奇映画的な映像と心理系サスペンス&愛憎劇風味溢れるストーリーが

 奇妙な形で融合する光景は

 私に、閉鎖的な環境&愛情が人間に与える悪影響と

 恐怖は「理解できない」事より発する存在であることを

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (淡々とした空気の中に「男の弱さ」を感じさせる幕切れが

 不条理な物語に「哀愁」を与えている点も見逃せません。)

 まさに「理不尽にして哀しい」サスペンス・ホラーであると言えるでしょう。

 「精神的ウィルス」に蝕まれた人々の姿と

 怪しさ満点の邦題が冴え渡る本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。