映画に感謝を捧ぐ! 「シティ・オブ・ゴッド」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はフェルナンド・メイレレス&カチア・ルンヂ監督の「シティ・オブ・ゴッド」に
感謝を捧げようと思います。
パウロ・リンスの同名実話系小説をもとにして作られた本作は
実話系アクション映画屈指の「危険な快感」を放つ作品であります。
大人社会の暗部と子供の純粋さが共存する「無法街」の日常が
アクション映画的技巧&軽快さにあふれた映像技
南米的明るさにあふれた色彩&音楽を駆使して描くことによって
「楽しいエンターテインメント作品」へと変化していく光景は
私に「心中に潜むモンスター」を刺激される感覚
人間の持つ「環境適応力」のすごさ
「神と悪魔」がカードの表裏であることを
娯楽要素全開で表現する技法を同時体験する機会をもたらしました。
(暴力を望まぬ人間が「暴力社会のルール」に染まっていく過程を
バイオレンスとブラック・ユーモアを交えながら描いている点や
「終わりなき暴力の連鎖」をクールに表現した幕切れが
小さな街の物語を「国際社会への痛烈なる一撃」へと高めている点も見逃せません。)
まさに「悪の魅力・不幸の娯楽性・社会派要素を兼ね備えた」
実話系極道映画であると言えるでしょう。
静かなる日常劇・甘酸っぱい青春映画・爽快なるサクセス・ストーリー
血湧き肉躍るアクションを融合させ
悪魔的加工を施す事によって
善と悪の近しさをえぐり出し、鑑賞者の精神を試す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。