映画に感謝を捧ぐ! 「YETI イエティ」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はポール・ジラー監督の「YETI イエティ」に
感謝を捧げようと思います。
ヒマラヤ山中で遭難した若者たちの運命を描いた本作は
複数ジャンルがせめぎ合いながら暴走する作品であります。
パニック・ムービーとモンスター映画の特性を兼ね備えたストーリー&キャラクターが
臨機応変的なモンスター造形と
危機的状況を淡々と描いていく手法によって
二つのジャンルを彷徨う存在へと変化していく光景は
私に、映画作りにおける「バランス維持」の大切さ&難しさを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(脳天気なハッピー・エンドと見せかけて「意地悪な後日談」を写し出す
奇襲的な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ジャンル放浪映画」と呼びたくなる怪作であると言えるでしょう。
モンスター映画史上まれに見る「モンスター軽視」と
「その場しのぎ」を極めんとするかのように進行していくストーリーに驚かされる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。