映画に感謝を捧ぐ! 「Uターン」

映画感謝人GHMです。

 今回はオリバー・ストーン監督の「Uターン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 車の故障によって幕を開けた「不運の連鎖」に翻弄される

 男の運命を描いた本作は

 陰鬱さと胡散臭さが支配する「巻き込まれ映画」であります。

 正体不明の主人公&奇怪なる地元住民

 トラブルの底なし沼に落ちた人間の運命を

 意地悪く描いたストーリー

 場違いなまでに技巧的な映像表現&明るめの音楽が

 一体となることによって生じる「乾いた胡散臭さ」は

 私に「不運」の持つ娯楽性と

 「閉ざされた世界」が人間の心に与える悪影響を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「残酷な結末」でありながら軽妙且つ明るい幕切れが

 作品の意地悪性を高めている点も見逃せません。)

 まさに「陰性犯罪映画」と「閉鎖系ホラー」の特性を兼ね備えた

 作品であると言えるでしょう。

 O・ストーン監督作特有の「説教臭」と

 陰謀劇&愛憎劇の特性が奇妙なバランスで共存する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。