映画に感謝を捧ぐ! 「酒とバラの日々」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はブレイク・エドワーズ監督の「酒とバラの日々」に
感謝を捧げようと思います。
アルコール依存症となった夫婦の運命を描いた本作は
ユーモアと恐怖に彩られた「アルコール依存症映画」であります。
軽やかなラブ・コメディの世界が
「アルコール」の魔力によって怪奇恐怖の世界へと変化していく姿を
上品且つ過激に表現することを可能にしたスタッフ・キャスト陣のバランス感覚は
私に「恋愛喜劇・社会派作品・サスペンス」が絶妙のバランスで共存する光景と
企業社会&夫婦関係の足下に潜む「危険要素」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(H・マンシーニ氏による美しい音楽が
物語の残酷さを強調するスパイスとなっている点や
1962年の作品でありながら
「愛によるハッピー・エンド」を拒む勇気を持った
作品である点も見逃せません。)
まさに「社会派夫婦劇」史上最大級の上品さを誇る作品であると言えるでしょう。
皮肉なユーモアとホラー的残酷さで示した本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。