映画に感謝を捧ぐ! 「ホンドー」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ファロー監督の「ホンドー」に
感謝を捧げようと思います。
ルイス・ラムーアの同名小説をもとにして作られた本作は
作劇的葛藤を感じさせる西部劇であります。
アメリカ先住民と白人の「複雑な関係」に翻弄される人々の姿と
男の不器用さ&運命の無情さがもたらした悲劇を描きながら
最終的には「典型的アメリカ西部劇」を選ぶというストーリー展開と
娯楽西部劇の定番要素に忠実なアクション・シーンが一体となる光景は
私に「深みのある人間模様」と「単純明快な娯楽」の間で揺れ動く
作り手たちの思いに触れる機会をもたらしました。
(S・セガール級の「安定感」を誇る主演男優J・ウェインの勇姿が
ある種の「ブラック・ユーモア」として作用している点も見逃せません。)
まさに、アメリカ西部劇が抱える「恩恵と呪い」を象徴する
作品であると言えるでしょう。
愉快痛快な娯楽と歴史の暗部&人間模様の共存が
至難の業であることを世に示す作品となった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。