映画に感謝を捧ぐ! 「HAXAN 魔女」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はベンジャミン・クリステンセン監督の「HAXAN 魔女」に
感謝を捧げようと思います。
中世ヨーロッパに関する
歴史書・伝承をもとにして作られた本作は
デンマーク映画特有の「クールな毒気」が生んだ
異色のドキュメンタリー映画であります。
中世ヨーロッパにおける
「神」を利用した恐怖支配と
理解困難なトラブルを「悪魔&魔女」に押しつけることによる思考停止状態を
怪奇映画・実録映画・史劇を融合させた手法で映画化するという
映画的化学実験は
私に、宗教の奥に潜む「危険要素」と
現代にも通じる「恐怖支配」の構図を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(悪魔&魔女がなりを潜め、科学が支配する現代も
中世ヨーロッパと大差ない状況であることを
知らしめる幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「怪奇系歴史ドキュメンタリー」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
後年のホラー映画&L・F・トリアー監督作に通じる手法で
中世ヨーロッパの暗黒面を世に知らしめようとした本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。