映画に感謝を捧ぐ! 「マチェーテ」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はロバート・ロドリゲス&イーサン・マニキス監督の「マチェーテ」に

 感謝を捧げようと思います。

 2007年の映画「グラインドハウス」内における偽予告編を

 もとにして作られた人気シリーズ?の1作目となる本作は

 奇抜な発想と趣味人魂が冴え渡る怪作&快作であります。

 アメリカ映画史に残る「連敗王」D・トレホ扮する主人公VS

 「圧勝系ヒーロー」S・セガール&「TV系ヒーロー」D・ジョンソン扮する悪漢という逆転の発想

(S・セガール&D・ジョンソンの過去作を逆手に取ったキャラクター造形も素晴らしいです。)

 暴力的なまでに濃厚な色気を放つヒロイン

 ホラー的残酷描写を駆使したアクション・シーンの数々

 イタリア西部劇風味漂う音楽が一体となる光景は

 私に「不遇の男が輝けるヒーローを打ちのめす」爽快感

 テキサスとイタリアの複雑な事情・凶暴でありながらも勧善懲悪的な暴力

 大作的映像テクノロジーを取り入れつつも「我流」を貫く男たちの心意気を

 満喫する機会をもたらしました。

 (R・デ・ニーロ扮する悪徳政治家の「最期」が放つ

 人種問題に対するブラック・ユーモアの香りと

 遊び心溢れるエンドロールが

 硬軟合わせ持つ味わいを深めている点も見逃せません。)

 まさに「濃厚なる大衆食堂映画」と呼びたくなる復讐映画であると言えるでしょう。

 日本で言えば「正義の福本清三&悪の里見浩太朗」に相当する物語を

 濃厚なる趣味人精神と勢いで押し通す精神に

 優等生的な名作にはない「エネルギッシュな感動&笑い」を呼び起こす本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。