映画に感謝を捧ぐ! 「マイ・ルーム」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はジェリー・ザックス監督の「マイ・ルーム」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 スコット・マクファーソンの同名戯曲を

 彼自身の脚色によって映画化した本作は

 心技体が一体となった家族劇であります。

 陰性ホームドラマと難病映画を融合させたかのような人間模様を

 悲劇性とユーモアのバランスを失うことなく描いたストーリー

 技巧的見せ方と風景美を兼ね備えた映像

 上品且つ穏やかな音楽が一体となる光景は

 私に「不幸の強調」による感動誘発に依存しない

 節度のある物語の素晴らしさと

 過酷な状況に置ける「ユーモア」の大切さに触れる機会をもたらしました。

 (悲劇の前兆を感じるが故に、あえて明るく振る舞う幕切れが

 他の難病映画とは異なる感動を生み出している点も見逃せません。)

 まさに「絶望の中に愛の光を宿す」作品であると言えるでしょう。

 不幸の連鎖に翻弄されながら「絆」を取り戻していく家族の姿に心打たれる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。