映画に感謝を捧ぐ! 「3デイズ」

 映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はジョナサン・M・レヴィン監督の「3デイズ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 謎の一団に捕らえられた市長候補の娘と

 友人たちの運命を描いた本作は

 王道的でありながらもひねりの利いた「状況限定型映画」であります。

 友情とタフネスのある主人公一行

 凶暴性と狡猾さを発揮しながら

 「目的と行動の乖離」によって自滅していく悪役

 暴力的娯楽映画の定番要素を組み合わせたストーリー&演出を駆使して

 「政界&財界の闇」がもたらした親子関係の崩壊を描くという試みは

 私に「映画的加工術」の一形態と

 「犯罪が人間関係に与える影響」の一端を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「勧善懲悪的」でありながらも後味の悪いという

 離れ業を可能にした幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「暴力的父娘劇」と呼びたくなる珍品であると言えるでしょう。

 軽量アクション映画の仮面を纏いながら

 政治に秘められた「毒素」をえぐり出す本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。