映画に感謝を捧ぐ! 「ゴルフ狂」

 映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はバスター・キートン&エディ・クライン監督の「ゴルフ狂」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ゴルフを楽しむ主人公に襲いかかる災難を描いた本作は

 奇抜な組み合わせに驚かされるサイレント喜劇であります。

 ゴルフ→逃亡アクション→刑務所映画という

 荒唐無稽なストーリー展開を

 体技と勢いで説得力ある物語にしていく光景は

 私に、「接点のなさそうな事柄を段階的に結びつける」作劇法と

 「悲劇と喜劇が紙一重の存在である」ことを説教臭を感じさせることなく写し出す妙技を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (ドタバタ喜劇的明るさの中に

 権力に対する「意地悪な目線」を宿している点と

 「アクション映画的ハッピー・エンド」と見せかけて

 肩すかしを食わせる幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「日常と非日常が活劇的に交錯する喜劇」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 理不尽な状況に立たされてもマイペースを貫くB・キートン

 絶妙のチームプレーによって彼を引き立てる共演者によって

 和やかな笑いとブラック・ユーモアを兼ね備えた作品となった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。