映画に感謝を捧ぐ! 「ヘンゼル&グレーテル」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はトミー・ウィルコラ監督の「ヘンゼル&グレーテル」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 グリム兄弟の童話「ヘンゼルとグレーテル」をもとにして

 2013年に作られた本作は

 したたかさと暴力性を兼ね備えた

 恐るべきアクション映画であります。

 特殊効果&残酷描写の限りを尽くして

 「ヘンゼルとグレーテル」の後日談を作ろうという大胆さ

 闘いによってトラウマを克服しようという体育会系的発想

 魔女狩りの歴史・ダーク系ファンタジーのルール

 2010年代の映像テクノロジー

 奇妙なバランスで共存するストーリー&アクションが一体となる光景は

 私に、おとぎ話に潜む「凶暴性」と

 ファンタジー要素と現実世界的アクションが混ざり合う事によって生じる

 化学反応を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (アメリカ映画史における「イタリア西部劇の影響力」を象徴するかのような

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「グリム兄弟の童話」に対する2010年代流解釈の

 一形態を示した作品であると言えるでしょう。

 「ヘンゼルとグレーテル」の世界を2010年代流に改造することによって

 中世ヨーロッパの闇をえぐり出す本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。