映画に感謝を捧ぐ!「ハスラー」

 映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はロバート・ロッセン監督の「ハスラー」に

 感謝を捧げようと思います。

 

ウォルター・テヴィスの同名小説をもとにして作られた本作は

 極道映画、サクセス・ストーリー

 対決映画の醍醐味が共存する作品であります。

 「一芸の頂点」を求めて戦い続ける男の輝きと孤独を

 善悪の二元論に囚われない目線で見つめたストーリー

 映像的盛り上げを極限まで抑制したクールな演出

 主演男優P・ニューマンの放つ「アウトロー魂」

 上品且つ節度のある音楽が一体となる光景は

 私に、静かなるスリルと「闘いに魅入られた人生」の恐ろしさ&空しさを

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (全力を尽くして闘った男同士の「友情」と

 「己の過ちと向き合う」苦味が共存する幕切れが

 人生の光と闇を体現している点も見逃せません。)

 まさに「陰性スポーツ映画&芸人伝」の一形態を世に示した

 作品であると言えるでしょう 

 才能と野心に溢れた「ハスラー」の生き様を通じて

 勝利の美酒と引き替えに魂を奪う「見えざる悪魔」と

 栄光のみを追い求める日々の魅力&恐怖を写し出した本作と

 

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。