映画に感謝を捧ぐ! 「ドリームハウス」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はジム・シェリダン監督の「ドリームハウス」に

 感謝を捧げようと思います。

 新居での生活を始めた四人家族に襲いかかる

 悲劇を描いた本作は

 絶妙の加工技&支援技が冴え渡るサスペンス映画であります。

 複数の「王道的どんでん返し」をつなぎ合わせることによって

 「王道以上の魅力を放つストーリー」を生成する作劇法と

 日常の延長線上にある風景を「ホラー的」に表現し

 穏やかな時間を段階的に崩していく事によって

 方程式的なストーリー展開に「スリル&悲哀」を加味する事を可能にした演出が

 

 一体となる光景は

 私に「ありふれた物事も目線を変えることによって

 新鮮な発見を得る事が出来る」という教えを得ると同時に

 「平穏な日常が壊れていく恐怖」を派手なアクション&残酷描写に依存することなく

 見せていく妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「クリエーターの宿命」をクールに示した幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「サスペンス童話」と呼びたくなるような気配を放つ

 作品であると言えるでしょう。

 ファンタジー的美しさ&サスペンス+ホラー的技巧に彩られた映像と

 ミステリー風味の中に「人情」を宿す物語に心打たれる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。