映画に感謝を捧ぐ! 「ガンマン無頼」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はフェルディナンド・バルディ監督の「ガンマン無頼」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 両親の敵を追ってメキシコへと渡った

 兄弟の運命を描いた本作は

 伝統芸とマニア性が奇妙なバランスで共存するイタリア西部劇であります。

 西部劇の王道と漫画的スタイルを兼ね備えた銃撃戦

 戦闘&暴力シーンを見せるための口実に徹しているにもかかわらず

 「苦味」を感じさせるストーリー

 濃厚な外見と記号的な性格を兼ね備えたキャラクター

 盛り上げ系の音楽が一体となる光景は

 私に「アクション系TVゲームと西部劇の共通点」と

 勧善懲悪映画と家族劇が奇妙なバランスで共存する姿を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (王道的幕切れでありながらも爽快感の薄い幕切れが

 「暴力の限界」を象徴している点も見逃せません。)

 まさに「ゲーム型西部劇」界屈指の異色作であると言えるでしょう。

 イタリア西部劇らしからぬ穏健な暴力&性描写と

 変化球的な人間模様が

 他の西部劇とは異なる味わいを生み出した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。